パフォーマンスの問題は特定が困難な場合がありますが、改善点を探す出発点としては Web マップが適しています。 デフォルトでは、Web マップのレイヤーはすべての縮尺で描画されます。 ただし、ほとんどの種類の情報において、データの密度が高すぎて役に立たなくなる縮尺があります。 さらに、これらすべてのデータをズーム アウトして、より小さな縮尺でレンダリングすると、ArcGIS システムのリソースに大きな負荷がかかり、最終的にはマップとアプリの応答が遅くなり、ユーザー エクスペリエンスが低下する可能性があります。
このテスト調査の目的は、表示縮尺範囲の設定がシステムのパフォーマンスとユーザー エクスペリエンスに与える定量的な影響を評価することです。 意味のある結果を得るために、このテスト調査では、AWS EC2 インスタンスを使用して、AWS (Amazon Web Services) クラウド インフラストラクチャーでホストされているネットワーク情報管理システムに対して実際のワークフローをテストしました。 マップ構成が不適切なシステムにおける負荷テストとユーザー エクスペリエンスの結果を、マップ構成が最適化された同一のシステムと比較し、パフォーマンスとシステム使用率への影響を評価します。
このテスト調査は、特定のレイヤーの特定の表示縮尺範囲を推奨するためのものではありません。 むしろ、表示縮尺範囲を適切に設定することが、パフォーマンスとユーザー エクスペリエンスを向上させるための、シンプルで低コストの手段であることを示しています。
テスト調査で有効な結果が得られるようにするには、実際のユーザー エクスペリエンスと、ユーザーがシステムを操作する際に実行する実際のステップをワークフローに反映する必要があります。 このテスト調査で使用したワークフローは、構築時の電力ネットワークを維持し、アクセスするために必要な基本的な作業の一部を表しています。
経験豊富なスタッフの協力を得て、Esri のお客様からいただいたフィードバックを活用し、各ワークフローに関連する具体的な手順、順序、アクティビティーのタイプを特定することによってワークフローの内容が定義されました。 次の主要なワークフローを、負荷がかかっているシステムに対して手動で実行し、ユーザー エクスペリエンスと全体的なパフォーマンスをキャプチャーしました。
これらのワークフローの詳細については、関連システムのテスト調査をご参照ください。
システム機能は次のソフトウェアを通じて提供されます。これらのソフトウェアは、記載されているバージョンで、利用可能なすべてのパッチが適用された状態で、このテスト調査の一環としてデプロイおよびテストされました。