サービス (ロジック)

ArcGIS の中核を成すのは、サービスと標準ベースのアーキテクチャーを通じて提供される地理空間機能の完全なセットです。 この機能セットには、さまざまなデータ ストアや情報モデルに対して機能するデータ、可視化、解析サービスが含まれます。 また ArcGIS には、ポータルと呼ばれるコンテンツ管理およびアクセスのための一元的コンポーネントも含まれています。 ArcGIS ポータルは、専門知識を持たない「クリエイター」がマップ、ダッシュボード、その他の情報プロダクトを作成し、コンテンツをアプリケーション間で再利用できるようにします。これにより、組織は地理空間コンテンツを迅速かつ効率的に使用することが可能です。

ArcGIS サービス アーキテクチャー

その他のコンテキストについては、ArcGIS アーキテクチャーの概要をご参照ください。

サービスと標準ベースのアーキテクチャー

ArcGIS は、多数の標準ベースの Web サービス インターフェイスと API を備えたサービスベースのアーキテクチャーで構築されています。

  • オープン REST API。 ArcGIS には、さまざまな機能を提供する、包括的でリッチなオープン REST API が含まれています。 ベースマップ、ジオコーディング、ルート検索などのすぐに使用できる位置情報ベースのサービスや、データ管理、可視化、解析のための機能サービスがあります。 ArcGIS のコンテンツ管理と管理機能は、ArcGIS REST API 経由で公開されており、さまざまな自動化のシナリオを可能にします。 ArcGIS REST API の詳細をご参照ください。
  • OGC 規格のサポート。 ArcGIS のサービスは、Open Geospatial Consortium (OGC) が公開している規格をサポートしています。 たとえば、Web Mapping Service (WMS)、Web Feature Service (WFS)、Web Coverage Service (WCS)、Web Processing Service (WPS) などのサポートがあります。 これらのオープン標準サービス API を使用すると、ArcGIS のサービスを Esri 以外のクライアント アプリケーションから利用したり、他のシステムに統合することが可能になります。 Esri のオープンな地理空間標準のサポートの詳細をご参照ください。
  • その他の規格と仕様。 ArcGIS は、地理空間テクノロジー (GeoJSON や ISO 19115 メタデータなど)、セキュリティーとプライバシー (FISMA、FEDRAMP、GDPR など)、アクセシビリティー (WCAG や US Section 508 など) に関連する規格や仕様など、さまざまな規格と仕様もサポートしています。 Esri は、国際標準の開発プロセスに積極的に貢献しており、シェープファイルやインデックス構築済み 3D シーン レイヤーなどの形式仕様をオープン ソース化してきた実績があります。 Esri の規格と仕様のサポートの詳細をご参照ください。

地理空間サービスの種類

ArcGIS は、地理空間サービスの完全なセットを提供しており、その大部分は、標準仕様に基づいた Web サービス インターフェイスと API を介してアクセスすることもできます。 これには、データ、可視化、解析の各サービスが含まれます。

  • データ サービス。 ArcGIS には、データを安全かつ効率的に収集、保存、使用するためのサービスが用意されています。 これには、空間的手段と非空間的手段の両方を使用してデータを検索およびアクセスするサービスがあります。 ArcGIS データ サービスは、空間的な参照や表形式データ (ジオコーディングや空間結合など) の有効化、位置情報を使用して人口統計、ライフスタイル、その他の情報をデータに付加する機能をサポートしています。 ArcGIS データ サービスは、豊富なツール、さまざまな形式とプロセッサーのサポート、および堅牢なデータ編集および管理機能 (ロング トランザクション管理、履歴管理、監査など) を使用して、抽出、変換、読み込み (ETL) ワークフローをサポートします。 ArcGIS を使用したデータ管理の詳細をご参照ください。
  • 可視化サービス。 ArcGIS には、ほぼすべての形式の 2D、3D、4D 空間データと画像データを可視化するためのサービスが用意されています。 これには、キャッシュやタイリングなどの手法を活用した対話型の Web ベース マッピング サービスや、WebGL などのクライアント側の進歩による高速で美しく、使いやすいビジュアライゼーションを提供するサービスがあります。 また、ArcGIS は、ArcGIS Living Atlas of the World を通じて、ベースマップや、場所や天気などの参照データも提供しています。 ArcGIS 可視化サービスは、マップの印刷とエクスポートをサポートしているため、プロッター用に設計された豊富な地図整飾を含む大判マップなどの紙の地図を作成できます。 ArcGIS は、グラフや図など、マップベース以外のさまざまな可視化もサポートしています。 ArcGIS でのマッピングの詳細をご参照ください。
  • 解析サービス。 ArcGIS には、ArcGIS の比類のないツール、関数、アルゴリズムのコレクションを使用した 2D、3D、および 4D データの空間解析や画像解析など、解析のためのさまざまなサービスが用意されています。 これらの空間解析および画像解析機能は、デスクトップ モデリングやアナリスト主導の Python および R スクリプト環境など、さまざまなインターフェイスから簡単にアクセスできます。 ArcGIS では、大量の保存データと高速のリアルタイム データの両方に対して機能するように設計された分散処理エンジンを使用して、ビッグ データの空間解析を行うことができます。 ArcGIS は、事前トレーニング済みのディープ ラーニング モデル、データ エンジニアリング用ツール、AI アルゴリズムと手法に基づいて構築されたすぐに使用できる空間解析機能など、AI およびディープ ラーニングを豊富にサポートしています。 また、ArcGIS ではグラフ データの解析もでき、リンク解析と空間解析を 1 つの操作にまとめることができます。 空間解析とデータ サイエンスの詳細をご参照ください。

ポータルと Web 情報モデル

ArcGIS には、ポータルと呼ばれるソフトウェア コンポーネントが含まれており、ArcGIS の地理空間コンテンツ管理とアクセス機能を一元化します。 また、ポータルは、Web マップ、シーン、レイヤー、ツールなどの ArcGIS Web 情報モデルも管理します。この情報モデルは、Web、モバイル、デスクトップ アプリケーション間でのコンテンツの再利用を可能にし、組織内のコンテンツ作成者を支援します。

  • ポータルサービス。 ArcGIS ポータルは、ユーザーおよびコンテンツ管理のためのサービスを提供します。 これには、ユーザー アクセスと管理のためのサービスが含まれ、エンタープライズ ID 管理システムと連携して認証と承認を実行し、ユーザーがコンテンツと他のユーザーの両方に必要に応じてアクセスできるようにします。 ArcGIS ポータルは、マップ、シーン、レイヤー、ツールなどの Web ベースのコンテンツを作成できるだけでなく、組織内外のあらゆるレベルでのコラボレーションを可能にする柔軟な共有モデルを提供します。 ArcGIS ポータルには、コンテンツのカタログ作成と検索サービスのほか、堅牢な Web ベースのコンテンツ管理および管理機能もあります。
  • Web マップ、シーン、レイヤー、ツール。 ArcGIS では、組織やコミュニティー全体で、または Web でオープンに地理情報を使用、作成、共有できます。 この情報は、ArcGIS ポータルによってアイテムとして管理され、Web マップ、シーン、レイヤー、解析、アプリなどがあります。 さまざまなソースのアイテムを統合および結合して新しいアイテムを作成し、Web サイト、モバイル アプリ、およびデスクトップを通して、市民、開発者、GIS の専門家など特定の利用者向けにこれを共有します。 ArcGIS 地理情報モデルの詳細をご参照ください。
  • アプリ間でのコンテンツの再利用。 ArcGIS ポータルおよび地理情報モデルを使用すると、マップやレイヤーなどの地理情報をアプリケーション間で再利用できます。 これにより、コンテンツ作成者が地理情報をいったん設計および作成し、そのコンテンツを他のユーザーがさまざまなアプリケーションで再利用できます。 また、他のコンテンツ作成者が自分のニーズに合わせてその地理情報をコピー、変更、拡張することもできます。 アプリケーション間でコンテンツを再利用すると、組織全体で地理情報を効率的、迅速、柔軟に使用できます。 ArcGIS 地理情報モデルおよび Web マップの詳細をご参照ください。
  • コンテンツ作成者の支援。 ArcGIS ポータルには、コンテンツ作成者向けの強力な Web ベースのツールが用意されており、簡単に使用できるので、専門家でないユーザーでも簡単に地理情報を発見したり作成したりできます。 これにより、コンテンツ作成機能に誰もが簡単にアクセスできます。管理された方法で公開すると、GIS が組織全体に提供する有用性、導入、および価値を拡大するのに役立ちます。 セルフサービス型のマッピング、解析、共有システム、および ArcGIS ユーザー タイプの詳細をご参照ください。
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