成功している組織は、ArcGIS ベースとサードパーティのツールまたはシステムの両方を使用して、エンタープライズ システムのワークフローを自動化しています。 ワークフローの自動化には、品質の向上 (ステップがまったく同じ方法で完了するようにする) から、スタッフの効率 (手動ワークフローに費やす時間を削減する)、人材の育成支援 (プロセスの一部を自動化することで新しいスタッフが複雑なワークフローにすばやく参加できるようにする) まで、さまざまな利点があります。
一般的なワークフローの自動化パターンには、次のようなものがあります。
通常、外部システムやサードパーティ システムには、地理ベースの自動化や ArcGIS との深い接続はありませんが、ArcGIS システムへの接続を容易にする手順、方法、またはコネクタがある場合があります。
外部自動化システムは、通知サービスへの接続、電子メールの送信、外部の場所へのデータの書き込み、および複数のシステムを 1 つの自動化されたプロセスにまとめることに優れています。 外部自動化システムを使用する場合は、そのシステムのセキュリティーと ArcGIS システムへのアクセスを慎重に検討し、自動化によって予期しない結果が生じないように、関連する手順を理解してください。
ArcGIS は、ArcGIS Workflow Manager というソフトウェア サイトを通じて、包括的なワークフロー自動化システムを提供しています。 ArcGIS Pro に組み込まれ、ArcGIS Enterprise と ArcGIS Online の両方で利用できる Workflow Manager は、反復的なワークフローを定義、調整、実行でき堅牢でスケーラブルなシステムであり、デスクトップ、Web、モバイルのワークフローをリンクしながら、他の自動化ステップの実行やシステムとの連携も可能です Workflow Manager は、組織内でのさまざまな GIS 作業と GIS 以外の作業を実行および管理を自動化し、簡素化します。 これは、作業の完了に必要なユーザー、プロセス、製品をリアルタイムに管理できるツールを提供し、GIS 操作を最適化します。 これは、標準化されて一元管理され、組織全体で繰り返し実行できるワークフローを維持することで生産効率の改善を推進し、エラーと非効率性を低減して時間を節約します。
Workflow Manager がサポートする最も一般的なワークフローは、基本的なデータ編集ワークフローです。 使用例には、位置の空間情報や属性情報を更新する編集情報があります。 GIS 専門家は、取得した情報に基づいてマップを更新します。 次に、その作業は QC (品質管理) 専門家により整合チェックされ、問題点があれば GIS 専門家に返されます。 この使用例は、Workflow Manager の基本機能を示しています。 このシナリオにおけるタスクを完了するために必要な一連のステップはワークフローと呼ばれ、ワークフローの 1 つのインスタンスはジョブと呼ばれます。 ジョブは特定のプロパティに関連付けたり、組織内の複数のメンバーやグループに割り当てたりできます。 ステップは、GIS 専門家のためにマップを開いたり、異なる方向でジョブのルートを検索する質問に答えるようユーザーに促したりするなど、さまざまなタスクを行えます。
次に Workflow Manager は、ワークフローの要点の電子メール通知の送信や、空間データ バージョンの管理およびクリーンナップ、最初のサイト選択を支援するジオプロセシング ツールの実行などにより、このタイプのワークフローを拡張します。
Workflow Manager は、ワークフローが発生する場所の管理方法が柔軟で、すべての操作ポイントをシームレスに処理できます。 たとえば、作業はモバイル アプリにより現地で、データ編集は ArcGIS Pro で、また品質管理は、Workflow Manager Web アプリで、それぞれ実行できます。
上記のシナリオは、ワークフローのタイプの 1 つに過ぎません。 組織には、現地での点検、土地利用計画、ドキュメント管理と承認、モバイル アプリ、完全に自動化されたワークフローなど、ビジネス プロセスのための多くのタイプのワークフローがある場合があります。 Workflow Manager を使用することでビジネス プロセス、データ品質、精度の改善、リソースの割り当ての最適化、コミュニケーションの強化、組織の生産コストの低減が可能になります。